有名人の名前を自分の友だちのように出して話をする「名声のためなら手段を選ばない」女を歌った、心地よいスラッシュ曲「Celebutante」についてたずねると、
間髪入れずに「つい最近もそういうモンスターに遭遇したよ」と言った。
「(オランダの)アイントホーフェンでかわいい小道を歩いていたら、2人の少女が歩いていた。その一人のドレスの前身頃にメガデスのロゴがデカデカと印刷されていて驚いたんだ。
だから『それ、俺のバンドだぜ』って声をかけた。すると、その少女は俺を見て『離れてよ、ヘンタイ!』って。『いやいや、それは俺のバンドなんだよ』ともう一度言ったら、その少女は両手を上げて、空港のマーシャラーみたいに、俺にあっちへ行けと両手を振ったんだよ」。
メガデスのツアーカメラマンが彼女たちに写真を撮らせてほしいと頼んだら、二人は「このバンドのことなんて知らない。町のブティックで買っただけだし、あんたに写真なんて撮らせないわよ」と答えた。
「そこで、俺は『きっとあの子たちはセレブタントの卵で、カーダシアン姉妹がスレイヤーのTシャツを着ていたのを見て、あの服を手に入れたんだろうな』と言ったけどね」と、説明するデイヴの表情には嫌悪感が読み取れた。
デイヴが同じ用に軽蔑するものが、彼のモチベーションに異論を唱える連中だ。例えば、新作から「Killing Time」をシングルとしてリリースするアイデアが出たとき、あるレーベルスタッフが曲のタイトルを誤解した。
「俺は『なあ、世界中の銃撃事件や、人間が他の人間を支配したくて実行した恐ろしい出来事に斟酌して、曲のリリースを保留しなきゃいけないっていうなら、お前ら覚悟しておけよ。俺は考えを変えるつもりはないからな』って思った。
こういう悲惨な事件は、人間が互いに愛し合うことを覚えない限り続く。俺は、暴力的な報いを受けるようなことをした連中に、暴力で対抗するタイプの人間じゃない。かなり平和的な人間だと、自分では思っているよ」と、デイヴが述べた。