インド、新型コロナ感染者150万人超え モディ首相「対策奏功」主張
インド政府は29日、新型コロナウイルスの累計感染者数が153万1669人になったと発表した。
150万人を超えるのは米国、ブラジルに次いで3カ国目。死者数は3万4000人を上回った。
24時間の新規感染者数は4万8000人以上、死者は768人。
人口が13億人を超えるインドで、感染拡大が続いている。
モディ首相は26日のラジオ演説で、厳しい外出禁止を伴う全土封鎖といったインドの新型コロナ対策は
「(インドの感染爆発を恐れる)世界の予想を(いい意味で)裏切った」と自身の政策を正当化。
累計感染者のうち約65%は既に回復しており、この数字も「他国を上回っている」と述べ、政府の対策は奏功していると強調した。
政府発表によれば、これまで感染者の多かった西部マハラシュトラ州や首都ニューデリーで新規感染者が減少傾向にある。
ニューデリーでは、最大で4000人近かった24時間の新規感染者が、28日は613人にとどまった。
一方、感染は医療機関や検査態勢の整っていない地方に飛び火している。
大都市で働いていた地方からの出稼ぎ労働者が、全土封鎖の影響で職を失い、故郷に戻った影響とみられている。
政府は5月に入り、大都市周辺で3月末から足止めされていた出稼ぎ労働者を帰郷させる臨時列車の運行を開始。
既に600万人以上が列車を使って地元に帰ったと報じられている。
政府は6月上旬、経済活動への規制を大幅に緩和した。
これを受け、職を求める出稼ぎ労働者が大都市周辺に戻ってくる可能性も高く、一度は感染者が減った都市部でも再び感染拡大が進む恐れがある。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020072900963&g=int