72年前、台湾で当時の政権が住民の抗議行動を武力で弾圧した「228事件」で、日本人が巻き込まれ行方不明になっていたことが新たに分かりました。この事件で被害が認定された日本人は2人目です。
228事件は、太平洋戦争後、中国大陸から台湾に渡った国民党政権が、1947年に住民の抗議行動を武力で弾圧したもので、1万8000人以上が犠牲になったとされています。
この事件に長野県出身の堀内金城さんが巻き込まれ行方不明になったと、台湾側がことし2月に認定していたことが分かりました。
化学肥料などを製造する企業の幹部だった堀内さんは、1945年に日本の統治が終わったあと、台湾側の要請で現地に残ったいわゆる「留用者」の1人です。
台湾では戦後、国民党の一党独裁が続き、228事件は長年タブー視されてきましたが、現在の民進党政権は真相究明を進めていて、被害者の認定を行う台湾の財団法人は去年、遺族からの申請を受けて調査を進めてきました。
この財団法人はNHKの取材に対し「堀内さんは理由なく憲兵に逮捕され、行方不明になった」と説明しています。
被害が認定された日本人は2人目で今後、遺族に賠償金が支払われる予定です。
堀内さんの次女は「事件のあと生活は苦しくなり、特に母はつらい思いを抱えていました。父の被害が認められ、心の荷が下りた気持ちがしています」と話しています。
以下、ソース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190428/k10011899411000.html